旅の思い出: 鵜沼宿から19号線を伝ってまっしぐらに木曾の桟までやってきました。
そこには、赤い橋がかかっていて桟温泉があり、その脇を19号線が走っており、その
下に、江戸時代に積み上げた石垣が今も残っている木曾の桟跡がありました。
そこで木曾の桟を確認した後、夕刻になったので桟温泉の湯につかりました。
桟温泉の露天風呂からは、眼下に木曽川と国道19号線の明かりが見え、空には月が
出ていました。
その後、木曽福島近くの三岳(みたけ)という道の駅で月見をしながら夕食を取り、ほろ
酔い加減になったところで寝ました。
翌朝、リンリンという虫の声で目を覚まし、その涼しさに山の秋を感じました。
そこで一句
「山里の 虫の音涼し 木曾の朝」
おにぎりを一つ食べて朝食を済ませ、早速木曾の桟へ向いました。
山間深く流れる木曽川の川辺に下りて石の上に座り、ひとしきり木曾の桟跡をスケッチ
しました。
太陽が高々と上がり、朝の涼しさとは打って変わって、強い紫外線が肌を射し、じっとり
と汗ばみ、麦藁帽子をかぶらないと目まいがするほどでした。
それでも心はさわやかで、空を見上げて思いっきり空気を吸い込みました。
「石に座し 見上げし心 天高し」
午後3時半ごろ桟のスケッチを終えて、4時ごろから寝覚の床を描きに行きました。
その夕刻、また桟温泉の湯につかり、三岳の道の駅へ戻って寝ました。
かけはし
「桟や いのちをからむ つたかづら」
自作
山里の
虫の音涼し
木曾の朝
石に座し
見上げし心
天高し
俳句の意味: 木曾の桟は蔦かづらの蔓が必死に絡み合って、桟の命が託されている。
なんとも木曾の桟の危ないことよ。