「送られつ 別ツ果は 木曾の秋」
俳句の意味: 人々に送られ、別れた後の孤独な漂白の旅の果てに、秋の寂寥感を
噛みしめる山深い木曾の秋が待っている。
旅の思い出: 芭蕉は、貞享5年(1688年)旧暦8月11日(新暦9月14日)に姨捨山の名月を見ようと
45歳で、越人をつれて鵜沼宿から更科へ向いました。
私も9月11日に鵜沼から更科スケッチ紀行へ出発しました。
鵜沼宿の町並みには、どことなくむかしの面影が残っていて、二宮神社の階段を登ると
石段の隅に時代の雰囲気を感じ取ることができます。
大安寺橋をスケッチしていると、わずかに風が流れ、その傍らにある柳のすそが揺れて
おりました。その時次の句が生まれました。
「鵜沼宿 そぞろに秋の 柳風」
そしてじっと木曽路の方角を眺めていると、信濃路への旅情がふつふつと沸いてきました。
「信濃路へ 心を誘う 美濃の秋」
自作
鵜沼宿
そぞろに秋の
柳風
信濃路へ
心を誘う
美濃の秋