かぶと
「むざんやな 甲の下の きりぎりす」
俳句の解説: 甲のほとりに亡霊の化身のようにキリギリスがいたのでしょうか。
この甲は、源氏の木曽義仲と戦って破れた斎藤実盛のものです。
親代わりに育ててくれた実盛を殺さざるを得なかった義仲が、多太
神社に奉納したもので、その無残さを歌ったものです。
旅の思い出 : 木曽義仲は、斉藤実盛の冥福を祈り、実盛の甲を多太神社に奉納しました。
その甲を見ることはできなかったので、しかたなく石で作られた甲を描きました。
非常に暑い一日で6月だというのに真夏のようでした。途中であまりの暑さに近
くのそば屋に逃げ込んで昼飯を食べてから色を塗りました。
そば屋にお客が10人ぐらいいて、今まで描いてきたスケッチを見せたところ、大
いに喜んでくれました。