「さまざまの 事おもひ出す 櫻哉 」

俳句の意味:  この爛漫と咲く桜を見ていると、昔の様々なことを思い出すなあ

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旅の思い出:  吉野へ向かう前に、芭蕉が歌った様々園の櫻を描こうと思い、現在開放されていな

         いとは聞いておりましたが、恐る恐る様々園にお電話をして、見事な櫻を描かしてほ

         しいとお願いしたところ、断られました。

          しかたなく、お屋敷の裏に回って小さなお宮のある角に様々園の小さな桜の木と

         古めかしい蔵が見えたので、そこをしばらく描いていました。


                                    



          そこへ、以前に「のざらしスケッチ紀行」の折に知り合った南出さんが来られて、様々園

         の隣の料亭から描けるようにお願いしたとのことで案内していただきました。

          お陰様で立派な枝垂桜を描くことができました。

          南出さんのお宅は、この料亭のある丘のすぐ下にありました。

          南出さんは、ペンネーム「みなみでみなみ」という名で文筆活動をされており、「伊賀百

         筆」という文芸雑誌に紀行文や小説を載せておられます。

          この日は、一日中お付き合いを頂き、ぽかぽかした料亭の空庭で色々とお話を

         伺いながら、様々園の見事な枝垂桜を描きました。



             





          様々園にお住まいの方にはご迷惑なことかと思いますが、様々な人がいるものだ

         と思い、一句浮かびました。
         
                 かど
                「門に泣く 人様々の 櫻哉」






          

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自作の句

門に泣く 

人様
々の 

櫻哉

伊賀上野 様々園
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