「枯芝や ややかげろふの 一二寸」
俳句の意味: 枯れ芝にもやや陽炎が見えている。ほんの1,2寸足らずではありますが、春の兆しを
感じます。
旅の思い出: 4日目に服部土芳が作ったという蓑虫庵を描きました。
芭蕉が送った「蓑虫の音を聞きに来よ草の庵」の歌にちなんでなずけられたそうですが、
まさに蓑虫の音を聞きたくて訪ねてまいりました。蓑虫がたくさん付きそうな枝が多く、描く
のに長時間を要し1日では終わりませんでした。
仕方なく5日も来て午前中に色を塗りました。蓑虫庵を管理されている方々があまりの寒
さに私のことを気遣ってしばしば声をかけ、温かいお茶を出してくれました。
次の句を読んだ後、伊賀上野と別れて一路名古屋へ向かいました。
「初春や 蓑虫の音を 訪ねおり」
自作の句
初春や
蓑虫の音を
訪ねおり