「二日にも ぬかりはせじな 花の春」
俳句の意味: 故郷で迎える正月にすっかりくつろいで、酒を飲み夜更かしして寝過ごし、元旦早々
大失敗をしてしまいました。せめて二日の朝はこんな抜かりはしますまいよ
旅の思い出: 元旦に俳聖殿の雪景色を描くことができました。
万葉集最後の歌、大伴家持の「新しき年の初めの初春の今日降る雪のいやしけよごと」を
思い出しながら、雪の白さに心洗われ、指の先まで冷え切ったからだの中で心静かに燃え
立つものを感じて一句浮かびました。
「雪に見る 今日の心の 新しき」
絵を描き終わって、冷え切った体を温めるために「芭蕉の湯」に入り、温泉の湯に浸かって、
琴の音を聞きながら次の句を口ずさみました。
「正月や 琴の音ゆかし 湯のけむり
」
二日目は、晴天でした。芭蕉も初詣に出かけたであろうと思われる上野天神宮を描きに
参りました。さすがに人手が多く、多くの人が私の絵を見て声を掛けてくれました。
何かお国訛りが芭蕉の声のようにも聞こえてきました。そこで1句
「初詣 芭蕉おるよな 人の声」
自作の句
正月や
琴の音ゆかし
湯のけむり
初詣
芭蕉おるよな
人の声