「ためつけて 雪見にまかる かみこ哉」

俳句の意味:  旅先のことで晴れ着も持ち合わせていない自分なので、せめて紙子(かみこ)の皺

         を伸ばし折り目を正して雪見に参上いたしました。本来ならば正装で参上すべきところ

         紙子しかない自分を許されたいとの意がこめられている。

旅の思い出:  昔は日本庭園のある立派なお屋敷で句会が行われたのでしょう。残念ながら今の名古

         屋は大都会でビルが林立し、昔を思わせる古きよき時代の建物はありません。

          ようやくこの白鳥庭園を見付けました。ここは以前にデザイン博覧会が行われたときに

         作られた日本庭園で名古屋市が(財)名古屋市みどりの協会に管理を委託しています。

          中には「清羽亭」という本館があって、その周りに日本庭園の伝統美を伝える水の庭園

         が広がります。そこえ元気な真っ白いユリカモメが群れをなしてやってきて、寒さを吹き飛

         ばす勢いで、飛び交っていました。その力強さに見入っていると1句うまれました。  

               「寒水に 群れて飛び交う ゆりかもめ」



              

 

自作の句

寒水に
 群れて飛び交う
 ゆりかもめ

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