「星崎の 闇を見よとや 啼く千鳥」
俳句の意味: 歌枕として有名な鳴海に来てみると、名物の千鳥が星崎の闇の中で、闇の
風情を見よとばかりに啼いています。
旅の思い出: ようやくの思いで星崎に来てみると、町は繁華街で海はなく千鳥の鳴き声よりも
車の唸る音でにぎやかでした。 そこであきれたように1句口ずさみました。
「星崎の 千鳥見んとや 海はなし」
仕方なく鳴海の町に戻り、名鉄鳴海駅でパンフレットをもらい、駅の近くにある誓願寺
を訪ねて、お寺の方に千鳥についてお聞きしたところ、鳴海には「千鳥塚」と呼ばれると
ころがあると教えてくれました。早速そこへ行ってスケッチをしていると、千鳥塚の管理
をされている横井さんご夫婦がこられ、そこにある塚は、芭蕉が生前に自分で石を見付
け、自筆で書かれたもので、日本には芭蕉の生前の塚はこれ一つのみであるとのこと
でした。
自作
星崎の
千鳥見んとや
海はなし