「いざともに 穂麦食らハん 草枕 」
俳句の意味: 旧暦4月の麦秋の頃、芭蕉の後を追いかけてきた僧侶と尾張の国まで共に旅
をしました。さあ共に、今ちょうど穂に出た麦を食べながら貧乏旅を重ねましょうと
呼びかけています。
旅の思い出: 4月30日朝5時、中央高速の八王子インターに入るところで、小雨交じりの月を
見て1句浮かびました。せっかくの旅が雨で始まり、月が申し訳なさそうにほほえ
んでいました。
「春雨に そっとほほえむ おぼろ月」
中央高速から東名を抜けて、名古屋から国道1号線に入り、一路亀山へ向かい
ました。亀山付近の麦畑の前で、麦秋の雨にじっと佇んでいると、何やら麦達がひ
そひそ話をしているようで、それを見て1句浮かびました。
「小雨降り 静かに語らう 穂麦かも」
しばらくすると、風が吹きはじめ麦が大きくたなびく姿を見て、1句浮かびました。
「風なびく 穂麦の言葉 聞くここち」
自作
雨止みて
そっとほほえむ
おぼろ月
小雨降り
静かに語らう
穂麦かも
風なびく
穂麦の言葉
聞くここち