しづく
「我がきぬに ふしみの桃の 雫せよ 」

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俳句の意味:  伏見西岸寺の任口(にんこう)上人に合って、その敬愛すべき人柄に触れ、挨拶

         句として歌ったものです。伏見は昔から桃の名所なので、名物の桃の花に寄せて、

         上人から心の潤いを得ましたという意味を込めて歌われました。

旅の思い出:  4月2日夜中3時に家を出て、東名、東名阪を抜けて、天理に10時着、明日香村の

         甘樫の丘に10時半について、午後4時まで耳成山のスケッチをしました。

          その後、3月のスケッチ紀行でお目にかかった軽本さんのお宅へ立ち寄り、吉野の

         桜を観るため吉野山へ向かいました。今年は開花が遅く下千本でも全く咲いていなか

          ったため、そのまま京都へ向かいました。伏見に着いたのは夜8時半、約3時間掛け

         て西岸寺の場所を見つけ夜中の12時に寝ました。伏見には西岸寺が2カ所あり、最

         初見つけたお寺は芭蕉が行ったお寺ではなかったため再度探したためでした。夜中に

         全く行ったこともない町で新たな場所を探すのは大変だと思いました。

          翌4月3日朝6時に西岸寺へ行ったのですが、桃の花がないのでスケッチは止めて

         伏見桃山城で満開の桜とともに赤紫色した桃の花が見事に咲いていたので、そこを

         スケッチしている時に1句浮かびました。

         
              「花照るや くれない匂う 桃の花」 






   

伏見桃山城

自作

花照るや
 くれない匂う
 桃の花

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