「しにもせぬ 旅寝の果よ 秋の暮 」

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俳句の意味: 野ざらし紀行出発の折には、野ざらしとなって旅に死ぬことを思いつめていたのに、

        生きてここまでたどり着いた驚きを詠嘆しています。同時に人生の旅路における老い

        の感慨を暮秋の感じと融合させ、秋の果て、旅の果て、身の果てを思っています。 

旅の思い出: ここ大垣に着いて、木因の家を探すべく近くの人に聞いてみましたが、 誰も分からず

        しばらく困っていると、奥の細道結びの地を示す記念館が見つかりました。その中に入って

        職員の方のなかでかなり古株の人にお尋ねしたところ、ようやく分かり、芭蕉と木因の像の

        前のアパートがあるところが木因邸があったところだと聞きました。

         この木因の家さえ大垣のほとんどの人は知らないことに一抹の寂しさを感じました。

         その夜、その前を流れる水門川に月が映るのを見て1句浮かびました。

         
           「人知れず 川面を照らす 月の影」




   

大垣の木因家跡前

自作

人知れず
 川面を照らす
 月の影

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