ごびょう としへ
「御廟年経て 忍は何を しのぶ草 」
俳句の意味: 後醍醐天皇の墓は、吉野で年を経て、軒には忍草が生えている。そのしのぶは、
いったい何を思い出として偲んでいるのか。芭蕉は吉野へ来て、南朝の流寓の天子
への懐古に胸の高鳴りを覚えています。
旅の思い出: 吉野山の中腹、中千本の近くに如意輪寺があり、その奥に後醍醐天皇陵があります。
この墓は、天皇陵としては唯一北向きの墓で京都に向いています。
後醍醐天皇は、京都に戻ることを切望していましたが、ついに戻ることはかないません
でした。御陵の前にたちますと、そのせつなさをひしひしと感じる思いがいたします。