きくひと すてご
「猿を聞人 捨子に秋の 風いかに 」
俳句の意味: 猿の声は、古来詩によく詠まれ、猿声を聞いて腸を断つのが詩人の常套だった。
ここで芭蕉は、捨て子の泣き声に断腸の思いをして、風流めいた猿声の哀れさ
よりもこちらのほうがよほど切実だといって、秋の風に吹かれる捨て子の泣き声の
哀切さを詠んでいます。
旅の思い出: 富士川は川の流れが速いことで知られていました。昔の東海道は、ここを舟でわ
たりましたが、流れが速いためこのスケッチの上流から舟を出し堰の手前で対岸に
たどり着きました。今もスケッチの左、堰のやや上流側に、昔からの船着き場の常夜
灯が残っています。右岸の高台には水神神社があり、旅人は舟の安全を祈願して
わたったそうです。水神神社で旅の安全を祈願して1句浮かびました。
「水神に 祈りて秋の 富士の川」
自作
水神に
祈りて秋の
富士の川