「大君の 遠の朝廷(とうのみかど)に あり通ふ 島戸を見れば 神代し思はゆ」
(万葉集 304)
旅の思い出: この絵は、三原市にある筆影山から見た瀬戸内海の全貌、いわゆる「しまなみ海道」を
描いたものです。
この絵の左手は尾道で向島と因島を結ぶ西瀬戸自動車道の巨大な橋が見えています。
また、右手奥は四国の今治方面で、国生みの神話に出てくる大島の一部が見えています。
快晴の下、初夏の風が行きかい木々を揺らしておりました。そこで一首、
「しまなみの 瀬戸吹き返す 初夏の風 島戸はるかに 神の島見ゆ」
自作の歌
和歌の意味: 都から遠く離れた政庁(大宰府)へ行きかう折に、瀬戸内海の島と島との間を抜ける
海峡を見ていると、昔国生みの神話の中に出てくる島々が多いので、今のなお神の代
から続く皇統の尊さを思う。