旅の思い出: この絵は、明石市岬町にある堤防の先端から、大阪湾の方向を描いたものです。
この堤防の位置は、明石海峡で最も海側に突き出たところで、昔の船が海岸線に沿って
航行するとすればこのあたりを通るのではないかと思われる場所です。
正面に明石大橋が見えますが、その橋の下遥か向こうに大和の山々即ち葛城山や金剛山
そして高野山がうっすらと見えています。
残念ながら、4月18日は雨上がりで一日中雲が重く垂れ込め、大和の山々が見えなかった
ため、あくる日朝早く来て描きました。
朝7時ごろ漸く雲が切れて大和の山々が見えてきたので、山々の輪郭を取って着色しました。
スケッチは、朝9時ごろに終え、下の新聞にあるとおり神戸新聞の取材を受けました。
昨夜は、タコフェリーで淡路島に渡り、松帆の浦にある「松帆の郷温泉」に入りました。
その露天風呂から明石大橋の全貌が見え、夜7時になると照明で虹のように7色に変化します。
それを見て一首浮かびました。
「太古より 行きかう船の 万旅(よろずたび) 明石大門に 虹の懸け橋」
「天離る 鄙の長道ゆ 恋ひ来れば 明石の門より 大和島見ゆ」
(万葉集 255)
自作の歌
和歌の意味: 長い田舎の道のりを今か今かと恋しく思いながらやって来ると、明石海峡のところで
大和の土地が見えた。ああ懐かしい。