旅の思い出: この絵は、唐崎の松で有名な唐崎神社から1 kmほど北へいった下坂本にある三津浜の
一部で昔大宮人の船が出入りしたところだそうです。
その面影を残して鳥居が立ち港の形が残されています。
背後に比叡山の裾野がかかり、昔の大津宮が偲ばれます。
そこで一首詠んでみました。
「うち寄せる 浪打つ岸の 水音に 昔の人の 姿覚ゆる」
昨夜人に進められて、ここから北へ6 kmほど行ったところにある雄琴温泉に入りました。
外湯「あがりゃんせ」に入りました。入館料は大人平日1,350円と若干お高いですが、設備
が豪華で、露天風呂にはカウンターも付いていてビールをはじめ入浴しながら飲食が可能です。
そこで、早速露天風呂のつぼ湯に入り、ビールを飲みながら足を出して月見をしました。
「草枕 つぼ湯につかり 足を出し つぼを枕に 月を眺むる」
「さざなみの 志賀の唐崎 幸くあれど 大宮人の 船待ちかねつ」
(万葉集 30)
自作の歌
和歌の意味: 志賀の唐崎は、今も変わらずにあるが、いつの間にか人麿の心は昔へ帰り、大宮人の
船が来るのを待っている。しかし船はいくら待っても来ない。唐崎は昔のままであるが、
年月はもう昔には戻らない。人麿は、近江の荒れた都の跡に立って、懐かしさに浸っている。