旅の思い出: この絵は、木津川にかかる流れ橋です。この場所はよく時代劇のロケ地に使われています。
はじめ、この歌にあったところを探すため、木津川市にある山城郷土資料館へ行きました。
そこの館長さんが城陽市にある久世神社の近くではないかと教えてくださいました。
そこで久世神社を訪ねましたが、町の真ん中にあり敷地内にJR奈良線が通り、木津川からは
2 km程東に離れておりました。
ここで禊が出来るはずもないと思っていたところ、近くの町からお参りにきた方が、昔は木津川
の川幅が広く、この辺まで水があり遠浅であったらしいとのことでした。
昔は禊ができたのかもしれないと思い直して木津川の水辺を探していたところ、近くに「流れ橋」
と呼ばれるところがあって、よく時代劇のロケに使用していると聞いてここへきました。
水も砂もきれいで禊に適した場所と思い、ここを描きながら、次の歌を詠みました。
「木津川の 禊の跡は 影もなし 古へ遠く 一人たたづむ」
「玉久世の 清き河原に 禊(みそぎ)して 齋(いわ)ふ命は 妹が為こそ」
(万葉集 2403)
自作の歌
和歌の意味: 美しい久世川(今の木津川)の清い川原にみそぎをして、清めるこの身も妻のためだ。
自分を慕う妻のために自分は長命でありたいと願う。