「巻向の 痛足の川ゆ 往く水の 絶ゆること無く またかえり見む」
(万葉集 1100)
自作の歌
旅の思い出: この絵は、巻向の穴師坐兵主(あなせにますひょうず)神社のさらに奥に登ったところにある
穴師川です。その奥が穴師山となっています。
この川は、巻向川に流れ込んで、初瀬川と合流し大和川に入ります。
はじめは、巻向川しか見当たらず、巻向川=穴師川と思っておりましたが、「穴師坐兵主神社」
を見つけて、巻向川の主流とは違う流れを発見し、これは穴師川だと確信しました。
静かに森林浴を楽しみながら絵を描いていると、うぐいすが2羽交互に鳴きあって、ちょうど昔の
「歌垣」のように感じました。そこで一首詠みました。
「うぐいすの 歌垣聞かん 穴師川 せせらぎ清く 絶えることなし」
和歌の意味: 巻向の穴師の川を流れていく水のように、絶えることなくまたこの地に戻ってこよう。
無常の底には、はかり知れない永遠な常住のものがある。