俳句の意味:  英彦山は昔から修験道の道場として栄え、白装束で身を清めた山伏が法螺の音を響か

          せながら山中を歩いています。それが春の風にのって聞こえてくるようだ。
       


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 旅の思い出:  5日の11時ごろ太宰府天満宮の下書きが終わったので、英彦山に向いました。

           英彦山奉幣殿へは13時に着きました。大宰府から高速自動車道で大分のほうへ向い途
          
          中杷木インターで降りて小石原を抜けて英彦山へ上りました。道は細く車1台しか通れない

          ような道が続きます。月曜日とあってほとんど人は見かけませんでしたが、さすがに奉幣殿

          の前でスケッチしていると、20人ばかりの団体と、神宮本殿の横の階段を下りて山から下っ

          てくる観光客に出会いました。残念ながら白装束の修験者にはお会いできませんでしたが、

          春一番のような風が吹き、法螺貝の音が聞こえてくるような錯覚に陥りました。

              「修験者の 法螺吹く声か 春の風」

           5時を過ぎると、暗くなりぐっと冷えてきて人っ子一人居らず、ケーブルカーの運転員の方

          が「最後ですよ!」と声を掛けてくれましたが、私はもう少しで終わるとばかり、必死に寒さ

          をこらえながら色を塗っていました。ほとんど暗くてよく見えないのですが、それでも何とか

          仕上げて5時半ごろ下山しました。階段が暗く、昔ながらの大きな石が雑然と並んでいるた

          め、足場が悪い上に寒いところで5時間ばかり描いていたため、体が凍り付いて足が前へ

          でない状況でした。何とか腰を痛めないように注意深く足を前へ一歩一歩進めて漸く駐車

          場にたどり着きました。この時はさすがに自分の年を感じました。

           帰りに途中、英彦山温泉「しゃくなげ荘」を見つけて入りました。500円で入湯でき9時まで

          休憩場で休んだ後、下山しました。露天風呂が素晴らしく冷え切った体を芯から温めてくれ

          ました。雲ひとつない空を見上げると、湯煙の間から満天の星空がのぞいていました。

           湯から体を出したり漬かったりして1時間ばかり入っていましたが、時折湯煙が切れて、

          突然「流れ星」を見ることができました。

             「旅早春 湯煙ぬける 流れ星」

           今日も素晴らしい一日でした。下山して長崎へ向いましたが、夜も更けてきたので、途中

          道の駅「小石原」で10時半ごろ眠りにつきました。











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「修験者の 法螺吹く声か 春の風」        俊愚

            

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