「ゆきは申さず 先ずむらさきの つくばかな」
俳句の意味: 芭蕉は、鹿島へ向う途中、鎌ヶ谷の原にて筑波山を目にします。そこで芭蕉は
門人嵐雪の歌を思い出します。「雪の筑波山も素晴らしいが、紫の筑波もすばらし
いものだ。」と
旅の思い出: 芭蕉は、貞享4年(1687年)旧暦8月15日(新暦9月11日)に鹿島の山の名月を見よ
うと、44歳で、曾良と宗波をつれて深川から鹿島へ向いました。私も9月11日に鹿島スケ
ッチ紀行へ出発しましたが、残念ながら筑波は見えず、再度10月1日に筑波山を求めて
鎌ヶ谷から取手まで県道8号線をひた走りました。ようやく取手で筑波山を見つけ紫の筑
波を描くことが出来ました。朝の風はどこかさわやかで、虫の声が聞こえ、赤とんぼが飛
んでいました。句が自然に生まれました。
「筑波見る 朝の刈田に 虫の声」
「風さやか 筑波の里の 赤とんぼ」
自作
筑波見る
朝の刈田に
虫の声
風さやか
筑波の里の
赤とんぼ