沈む日のいまわの光射し入れて
青白き蓮の花々揺らす風;
大きな大きな蓮の花、葦の林のただ中に
悲しそうな顔をして静かな水面に照り映える
われ一人心を病みてさ迷いぬ
池のほとりの柳影
薄っすらと靄が立ち込め、呼び起こす大いなる
乳白色に彩られ、絶望しているまぼろしを
そして、鴨鳴く声に泣き濡れて
鴨は羽ばたき、呼び戻す
一人さ迷う柳影
心を病みてさ迷いぬ;そして帳が深々と
夕闇に、いまわの光が溺れゆく
青白き波間に沈むいまわの光よ
そして、葦のあい間の蓮の花、
静かな水面に咲く花の大きな大きな蓮の花。