魔王からでも神からでも、天使でも人魚でも(・・・スィレーヌ)
一向に構わない、もし減らせるならば、━ビロードの目をした妖精よ、(・・・ヴルール)
律動よ、香りよ、光よ、おお、わが唯一の女王よ!━(・・・レーヌ)
宇宙の醜さをより少なく、刹那の重圧をより少なく?(・・・ルール)
九天の奥から来たのか、それとも深淵の底から出たのか、(・・・ラビム)
おお、美よ? お前の地獄のような素晴らしいまなざしよ、(・・・ディヴァン)
善行も犯罪もごちゃ混ぜにしてぶちまける(・・・クリム)
そのために、人はお前をぶどう酒に比較するのだ。(・・・オ ヴァン)
つかの間のめまいが、燭のお前に向って飛んでいく(・・・シャンデル)
パチパチと音を立てて燃え上がり、「この炎に祝福を!」と叫ぶ(・・・フランボー)
恋人は、美人の上に身を傾けて息づかいも荒くあえいだ(・・・ベル)
おのれの墓を愛撫する瀕死の人のように(・・・トンボー)
美よ、お前は死者の上を踏み越えてあざける、(・・・モク)
お前の宝石をもってすれば恐怖も魅力でなくはない、(・・・シャルマン)
そして殺人が、お前のより高価な装飾品の中で(・・・ブルロック)
お前の傲慢な腹の上でなまめかしく踊っている。(・・・アムルーズマン)
お前は暗黒の淵から出たのか、星から降りてきたのか?(・・・アストル)
運命の神も魅せられて、犬のようにお前の裾に付きまとい(・・・シャン)
お前は行き当たりばったりに歓喜と災禍を撒き散らし(・・・デザストル)
一切を支配するが、何の責めも負わないのだ。(・・・リヤン)
天から来ようと地獄から来ようと一向に構わない(・・・キムポルト)
おお、美よ! 巨大な恐ろしい無垢な怪物よ(・・・アンジェニュ)
もし、お前の目が、お前の微笑が、お前の足が門を開くのか(・・・ラ ポルト)
今は好むともかつて全く知られたこともない無限の門を?(・・・コニュ)
お前はお前の目の中に夕陽と暁の光を含み(・・・ロロール)
嵐の夕べのように、さわやかな香りを拡散する(・・・オラジュー)
お前の接吻は媚薬で、口は媚薬の壷である(・・・アンフォール)
英雄をも臆病にし、童子をも勇敢にする。(・・・クラジュー)