きやぶ
5月23日夕方ついに日の沈む頃、喜屋武岬に立ち寄りました。。
国道331号線からはずれて、広い畑の真ん中を通る一本の細い道路をひたすら
海をめがけて南へ南へと車を走らすと、断崖絶壁の上に小さな広場がありました。
途中人っ子1人見なかったので、不安になりかけましたが、着いてみると地元の
青年と老年の男達が10人ほど集まって、仕事の疲れをいやすかの如く泡盛を浴び
るように飲みながら、歓談していました。この近辺の全ての男達が集まったように
思われました。まるで、ここにいない男は地元の人間ではないかの如く、地べたに
直接座って、沖縄の方言で口角あわを飛ばすがごとく大声で話をしていました。
しかしながら、少し離れると音が大気に吸い込まれるように静かでした。
ここは、沖縄本島最南端に近く、じっと夕陽を見ていると、だれもいないような錯覚
に陥り、どこかもの悲しい思いにひたりました。そこで1句、
「春暮れて 悲しさ告げる 岬かな」