自作
「春潮のテープちぎれてなおも手をふり 山頭火」
九州の山よ海よこんにちわ
俊愚
俳句の解説: 昭和11年3月5日の作で、北陸・東北の旅に出立する為、九州の門司港から汽船ばいかる丸
に乗り込んだ。 見送ってくれた俳友とテープをつなぎ、さらにそれが途切れてもお互いに手を振り
あって別れを惜しんだのでしょう。
旅の思い出 : 私は、2024年3月9日、山口県の小郡にある其中庵から、関門海峡を渡って夜の9時半ごろ
新門司の阪九フェリー第一ターミナル近くのコンビニに到着しました。
翌朝7時に起床して、8時から午後3時までスケッチをしました。
山頭火が九州の山々に向かって別れを告げたと聞いていたので、フェリー乗り場から九州の
山々を描きました。
阪九フェリー第一ターミナルには細長いタワーのような建物と奈良時代の平城京の大極殿を
模した造りの建物があり、非常に個性的です。
はじめはその2つの建物を入れて描こうと思ったのですが、九州の山々がうまく入らないため、
細長いタワーのみ入れて描きました。
その折に、やっとの思いでたどり着いた九州の山や海に親しみを覚え、一句浮かびました。
「九州の山よ海よこんにちわ」