神は人間を欲望の粘土で作られた。

 粘土は練り方によって色々のものを創造した。

 ねってねって練り上げたあげくに、国宝級の焼物にしたりした。

 欲望は人に大きな力を与えるとともに、大きな悲劇をももたらした。

 しかしながら、その欲望の粘土が干からびてカサカサに乾いたとき

死を迎えることになる。

 欲望は人間の存続のための根源である。

 粘土は自由自在に形を変えて、欲望のよくするがままに新しいもの

を生み出すことができる。

 私は焼きあがることのない、また干からびることのない、常に自由

自在に変化する欲望の粘土でありたい。

 そして、果てのない旅人として


                                         平成20年6月


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欲望の粘土
=釜ケ崎のホームレスを見学して=